企業名
那須赤十字病院
所在地
栃木県大田原市
対象システム
電子カルテシステム
保守対象機器
HPE ストレージ、サーバー製品
導入時期
2025年4月 システム更改までの1年間契約
導入前の課題
・物価高/為替等の影響によるシステム更改費用の高騰
・既存システムを保守継続する際のメーカー保守費高騰
・サーバー・ハードウェア故障時の部品調達先の確保
導入後の効果
・障害発生時における交換部品の確保
・延長保守を活用した現行システムの継続利用による病院経営への貢献
・第三者保守により運用保守費を50%以上削減
お話を伺った方
那須赤十字病院 医療情報管理課 課長
宮内 昭広 氏
那須赤十字病院様では、電子カルテシステム・サーバーの更改時期を迎えるなか、物価高や為替影響によりシステム更改費用が想定を大きく上回る状況に直面していました。さらに、既存システムを継続利用する場合のメーカー保守費も現行比で約1.5倍となり、現行システムの延長利用と運用コストの抑制を両立する方法が求められていました。
そこで同院が検討したのが、第三者保守(メーカー以外が提供する保守サービス)の活用です。更改時期を先送りしながら、障害発生時の部品確保や切り分け支援、交換作業、正常性確認まで一貫した対応体制を確保できるか。その判断材料をもとに、データライブ株式会社(以下、データライブ)の第三者保守サービスを採用しました。
本事例では、那須赤十字病院 医療情報管理課 課長の宮内昭広氏に、第三者保守を検討した背景、比較時に重視したポイント、導入後に感じている効果についてお伺いしました。
更改費が想定以上に高騰
──電子カルテ基盤の延長利用を検討
── まず、病院の概要と宮内様のご担当業務について教えてください。
宮内氏 那須赤十字病院は、昭和24年の創立以来、地域住民、職員双方にとって最高の病院になるという「マイタウン・マイホスピタル」をキーコンセプトに掲げています。「マイタウン・マイホスピタル~地域に根ざし、ともに歩み、心ふれあう病院に~」を基本理念とし、患者様中心の医療提供を目指しています。
その中で、私は医療情報管理課に所属し、院内で利用されるIT機器の運用管理を担当しています。

── 今回、第三者保守サービスを検討することになった背景を教えてください。
宮内氏 電子カルテ・サーバーは導入から7年目を迎え、更改の検討を進めていました。ただ、昨今の物価高の影響で更改費用が想定以上に膨らみ、予算内に収まらなかったんです。
そこで、まずは現行システムを延長利用する方向で、保守の継続を検討しました。ところが、メーカーから提示された見積は現行比で約1.5倍であり、このままでは厳しいと判断しました。
以前から第三者保守に関する情報は得ていたため、複数社に声をかけ、具体的な検討に踏み切りました。
「安いだけでは不安」。比較検討時に重視した判断軸
── 第三者保守を比較検討するうえで、重視したポイントは何でしたか。
宮内氏 まず、更改時期を先送りするために、機器の延長利用が可能な保守サービスであることが大前提でした。そのうえで、病院全体として運用費の削減も求められていましたので、コスト面にも期待していました。
ただし、単純な費用比較だけでなく、障害発生時の対応体制も重視していました。単に障害部位を交換するだけではなく、切り分けのサポートから交換作業、機器の正常性確認までを一貫してサポートしてもらえるか。この点も評価のポイントでした。
データライブさんからは、部品の品質管理や切り分け支援の内容、障害対応の流れについて丁寧に説明いただきました。そのため、運用時の具体的なイメージを持つことができ、結果として「任せられる」という安心感が最終的な決め手になりました。
障害発生時に必要となるログ取得手順などについても事前に説明いただき、第三者保守へ切り替えた後の運用イメージを具体的に持つことができました。保守体制の移行に対する不安も小さく、スムーズに導入できたと感じています。
機器の長期利用と保守費削減を両立
――“更改ありき”ではない選択肢へ
── 第三者保守サービスを導入して、どのような効果や手応えを感じていますか。
宮内氏 当初は、機器の延長利用ができれば十分で、そのうえで少しでもコスト削減ができればという程度の期待でした。ところが、データライブさんの見積を拝見すると、既存メーカー保守と比べて保守費用が50%以下に抑えられる提案内容で、正直驚きました。
更改を先送りでき、延長利用という選択肢が得られたことで、長期的に機器を活用することも可能になります。さらに、安定稼働している機器については、コスト削減を実現するうえで複数の選択肢を持てる点が非常にありがたいです。
病院経営において、運用費の削減は近年の大きな課題です。機器の長期利用と保守費の削減を両立できるのは、非常に魅力的なサービスだと感じています。
部品準備状況の可視化がもたらす安心感
── 保守部品の準備状況をWeb上で確認できる仕組みについて、どのように感じますか。
宮内氏 まだ今年から第三者保守の活用を始めたばかりですので、関連サービスについては十分に把握できていない部分もあります。
ただ、契約している機器の保守部品の準備状況が、問い合わせをしなくてもサイト上で確認できるというのは、非常に安心につながります。保守に必要な部品がどのように準備されているかを把握できることは、運用する側にとって興味深い取り組みだと感じます。
保守費50%削減だけではない。“必要なタイミングまで使い続けられる”という安心感
── 今後、第三者保守サービスに期待していることはありますか。
宮内氏 今回は電子カルテ関連機器への適用でしたが、院内のほかのシステムだけでなく、系列のほかの赤十字病院も含めて考えると、同様の課題を抱えているケースは多いと感じています。
これまでは、導入ベンダーから提示される想定期間に合わせて、更改や予算確保を行ってきました。今後は第三者保守を活用することで、私たち自身の計画に基づき、最適なタイミングで更改を進められるという手応えを得ました。
引き続き相談しながら、IT資産の運用を最大限に活かしていきたいと考えています。
まとめ
那須赤十字病院様では、電子カルテシステムのサーバー更改費用高騰とメーカー保守費の上昇を背景に、現行システムの延長利用と運用コスト削減の両立が課題となっていました。
第三者保守の採用により、障害発生時の交換部品確保や切り分け支援を含む保守体制を確保しながら、現行システムの継続利用を実現。さらに、運用保守費を50%以上削減する効果も得られました。
電子カルテシステムのように常に安定稼働が求められるシステムにおいて、延長利用と運用コストの見直しをどのように両立するか。那須赤十字病院様の事例は、「メーカー保守終了=即リプレイス」という従来の考え方だけではない、新たな運用の選択肢を示しています。データライブは、同様の課題をお持ちの医療機関や企業を今後もご支援してまいります。
