【社員インタビュー】People Behind the Service―お客様の安心を支える、現場で働く社員たちの言葉から。

可視化された一万平米の備蓄戦略。

ロジスティクスサービス本部 本部長 竹腰 徳広(メイン写真右)

前職では30年ほど外資系IT企業の保守業務に携わる。メーカー保守の現場を長く経験し、現在はロジスティクスサービス本部の責任者として、部材備蓄体制の強化と保守品質の向上に取り組んでいる。

グローバル・プロキュアメント部 兼 ロジスティクス・マネジメント部 部長 齋藤 学(メイン写真左)

部材調達から検品、在庫管理までを担い、KSCの運営を支える責任者。創業時から続く中古機器売買の知見や、メーカーをまたいだ互換性情報の蓄積を活かし、安定した部品供給体制を支えている。

「必要なときに必要な部品がある。」それは保守サービスの大前提と言えます。データライブでは契約前から部品の確保に努め、さらにその在庫状況を顧客へ公開。障害対応品質と併せて“止めない保守”を実現しています。第3回は、データライブの部材調達から品質管理までの現場の取り組みを、竹腰さんと齋藤さんが語ります。

徹底備蓄×互換性ノウハウ
──マルチベンダー時代の備え

── データライブが定義する「保守品質」とは、障害対応と部品準備の二つの軸で構成されていると聞きました。仕入れの判断はどのように行っているのでしょうか。

竹腰 データライブでは、常に100点を目指して日頃から積極的に部材を仕入れています。投資に対して貪欲というのでしょうか。入社時は、「こんなにもコストをかけるのか」と、衝撃を受けましたね。私は前職で30年ほど外資系IT企業の保守業務に携わっていたのですが、外資は一般的にコスト管理に厳しく、部材の確保が難しい面もありました。そのせいで、いまだに躊躇する時もあるんです。こんなに買って大丈夫かなって…(笑)。ですが、そういった多種多様な保守部品を備えていることが、お客様からの信頼につながっていると思います。

齋藤 在庫切れによる対応遅延を起こさないためには、バンバン購入申請を上げますよ。当社は創業時には中古パソコンの売買を手がけていました。そのため、部材の目利き力や製品仕様に関する知識があり、それらが社内で蓄積・共有されています。とくに、メーカーの垣根を超えた互換性情報は大きな強みです。在庫の確保・検品・管理も、自社システムで一元化しています。

柔軟な調達と、メーカーに負けない技術資産

── 1万平米の備蓄倉庫、7.6万台以上の本体、パーツも39万個以上。ここまで備えている会社は少ないのではないでしょうか?

齋藤 そう思います。新規のご契約時も、営業チームと連携してあらかじめ保守対象となる機器を準備します。やはり「本当に在庫があるのか」というのはお客様にご安心いただくうえで非常に重要ですので。実際、契約を決める段階でKSCに見学にいらっしゃる方も多いです。調達ルートは中古ベンダーやオークション、お客様資産の買い取りなど様々で、資産買い取りを除けば、流通量の多い海外からも仕入れています。仕入れた機器は、自社の検品システムで細かく品質チェックを行ったうえで、ようやく棚に並びます。保守パーツの入庫状況は日々更新され、どなたでもウェブ上でご確認いただけます。

竹腰 お客様が気にされる点としては、やはりメーカー保守との違いも挙げられます。長年その業界に携わってきた経験から言えば、メーカーの保守期間が終了した後も、保守品質に大きな差はありません。メーカーによる保守を延長するのか、第三者保守に切り替えるのかという選択において、品質面での違いはないと言っていいと思います。

在庫の可視化で信頼性を強化

── これだけ在庫量が多いと、棚卸しが大変そうです。

齋藤 本当に大変です。1年に4回、棚卸しするのですが、前準備もあるので、もう年中棚卸ししている気分です(笑)。将来的には自動化できたらいいなと切実に思っています。ひとつずつの部品にシリアルナンバーをつけて、ロケーション管理の徹底にも非常に気を使っています。

竹腰 2025年4月からは「smart3pm(スマート・スリー・ピーエム)」というシステムの運用を開始しました。お客様ご自身で、保守契約部品の準備状況をウェブ上でご確認いただけるものです。私たちとしてはリアルタイムで在庫が公開されるため緊張感がありますが、在庫の可視化という点で、単なる営業トークではなく、確かな部品供給体制の裏付けになります。とくに大規模システムを運用されているお客様にとっても、ご安心いただける材料のひとつになると考えています。

GPU・水冷など進化する保守インフラ

── 保守対象となる機器は、年々ハイスペック化・多様化しています。そうした技術進化に対して、どのような準備をしていますか。

竹腰 今はまだ少ないですが、GPUサーバーのような発熱の大きい機器は、水冷などの冷却システムが必要になります。将来的にはこうした製品も第三者保守のラインアップに加えていくため、技術を習得しているところです。部品を管理するだけの倉庫ではなく、技術開発部やサポート・サービス本部と一緒になって現場を並走できるよう努力しています。

── KSCの皆さんもお客様先で保守作業ができる技術をお持ちなのでしょうか?

齋藤 全員ではないですが、オンサイトに行ける保守技術を持った社員はいます。ただ、KSCのメンバーは、機械に向き合い、じっくり取り組みたい方が多いので。そういう意味では本人の特性や希望を踏まえての適材適所ですかね。中には、入社後に必要性を感じてフォークリフトの免許を取得し、入出庫作業を担当している女性社員もいますよ。

コスト削減・環境配慮の両面に第三者保守が効く

── 保守サービスを取り巻く環境は大きく変わってきています。第三者保守の今後の可能性について、どう考えていますか。

齋藤 SDGsの観点からも、「使えるものは使い続ける」という姿勢が企業に求められるなか、第三者保守は現実的な選択肢の一つになり得ます。当社で使用している部品の99%は中古品ですが、まだ使える機械を最後まで活用する取り組みは時代の要請に応えている実感があり、やりがいを感じます。

竹腰 第三者保守には、まだまだ大きな成長の余地があります。その一方で、導入に踏み切れない企業も少なくありません。とくに日本では、その価値が十分に理解されていないと感じます。私たちデータライブは、第三者保守が「未来への投資戦略」として日本企業の新たな挑戦を後押しすると信じています。

最近では、半導体メモリー不足によるIT機器の高騰や更改時期での調達が難しいという理由で、消極的ではなく戦略的な選択として、当社を選んでいただく機会も増えてきました。その土台を支えるのが、マルチベンダー対応の在庫体制です。保守品質の一翼を担う私たちは、今後も機器の安定稼働を守りながら、企業の挑戦に寄り添っていきたいと考えています。また、海外の成功事例に倣いつつ、日本での普及にも貢献していきたいですね。